中華製 低周波鍼通電治療器(パルス)を買ってみた3(最終編)

いつもご愛顧ありがとうございます。
また懲りずに中華製の低周波鍼通電治療器(パルス)を買ってみました。
「中華製 低周波鍼通電治療器(パルス)を買ってみた」の第3弾、最終編です。
正直、このシリーズは誰に向けての書き込みなのかよくわからなくなってるんですが、、、いいんです、続けます、忘備録を兼ねて。

「Great Wall KDW-808Ⅰ」を購入
今回、「Great Wall」をいうメーカーの「KDW-808Ⅰ」という6極バルスを買ってみました。値段はショップによって6000円後半~12000円くらいと幅があります。
前回までご紹介した「Hwato」2機種と同様6極パルスです。
波状モードは前2機種にも搭載されている「連続波」、「断続波」、「疎密波」の他に「起上波」、「起止波」の5つのモードが用意されています。
私の場合、臨床では「連続波」と「断続波」しか使用していませんが、今後色々、試してみたいと思います。
Hwatoの機種はコードが共通で使い回しできますが、KDW-808Ⅰは別会社製なのでコードも異なります。幸い単体でコードも販売されているので、断線しても大丈夫です。
鍼を挟むワニ口クリップはHwato製とほぼ同等の大きさで日本製のクリップに比べるとだいぶ小さいです。
電源は単2電池6本、またはACアダプタ。今回は100V〜240V対応のACアダプタが付属しており、日本でも安心して使用可能ですね(これが当たり前なんですが。。。)。
設定可能な周波数:1~100Hz、タイマー:1~60分、この辺りはHwatoの機種と一緒です。

開封の儀。はじめてプチプチで梱包されてきました。でも、箱はつぶれてる。。。 中身はこんな感じ

KDW-808Ⅰの特徴: 液晶が一切なく、音が出る
全て物理的なツマミと物理ボタンで構成されていて、ちょっとゴミゴミした感じです。
周波数を表示する液晶がないので正確な周波数を把握することはできません。周波数のつまみは1~10になっていて、回すと音が変化するので音(タンタンタン)の速さで現在値を把握することができます。実はこの音は視覚障害者にとって非常に助かります。また、出力ランプの青いLEDの点滅速度で周波数を予測することができます(聴覚障害者に助かる)。
つまみの目盛りは1~10で1Hz~100Hzですが、均等に1目盛り10Hzというわけでなく、未確認ですが恐らく0.5、1、2、3、5、10、30、50、75,100という具合になっているようです。これはラスパーエースやパルスマも同じような感じで、慣れているのでとても使いやすい設定です。
前回の「Hwato SDBⅢ」や日本の「ピコリナ」などは設定がダイヤル式でダイヤルを回して液晶の数値を確認しながら設定するタイプなのですが、晴眼者には普通に出来ても視覚障害者には難しい場合があり(全盲だとほぼ無理)、このようなアナログ的なつくりは視覚障害者には非常にありがたいです(ラスパーエース、パルスマ、オームパルサーなどはこの系統)。


ちょっと残念な点
マイナス点はほとんどないのですが、あえて挙げるなら
タイマーは1分から60分のつまみで設定しますが、一旦設定すると短くすることができません。
例えば20分に設定してやっぱり10分にしよう、と思ってもつまみが進行方向へは動かせないので短くできません(逆に長くすることは可能です)。
まぁ20分に設定したものが10分経ったらつまみが10分の位置にあり、確認はできるので大きな問題ではないです。
関係ないですが、タイマーが0になるとビープ音「ジングルベル」が鳴ります。ちょっとお茶目です。

総合的にみて
前々回の「Hwato SDBⅡ」、前回の「Hwato SDBⅢ」と比べると今回の「KDW-808Ⅰ」が一番使用しやすいです(特に視覚障害者には)。大きさも一番コンパクトです。
好みもあると思いますが、3つの中で選ぶとしたら個人的には断然今回の「KDW-808Ⅰ」です。

中華版 携帯用用低周波治療器(ピコリナもどき)を買ってみた
携帯用パルスは主に訪問診療や出先で使える2チャンネルのハンディ端末です。
日本で販売されている携帯用パルスはセイリンの「picorina(ピコリナ)」という機種です。コンパクトかつ高性能で非常に評価が高いです。軽量&コンパクト設計で重さは 約160 g(リチウムイオン電池含む) で、持ち運びに非常に便利です。往診だけでなく複数台用意して治療院でメインで使用している鍼灸院も少なくありません。この機器の難点は何と言っても価格です。定価が1台66,000円(税抜き)します。電源は充電式。タッチパネルとダイアルで値を設定します。鍼を挟むクリップが秀逸で非常に使いやすいです。

対して中国製は「Hwato」の「 SDZ-ⅡB」という機種で、価格は5000円前後で、ピコリナの10分の1以下です。ピコリナ1台買う値段で10台買えてしまいます。
大きさはピコリナの一回り大きいサイズです。電源は電池かACアダプターを使えます。ボタンで値を設定します。クリップは例によって小さくちょっと固くて慣れが必要です。
性能の違いはというと、周波数1~100Hzに対し、ピコリナは細かく0.2~100HZまで設定可能。出力モード3つに対しピコリナは4つ。ピコリナはパルス幅の変更可(日本の据え置き方を含めてを変えられるのもピコリナのみ)。一番大きな特徴は2チャンネルそれぞれ独立した設定が可能。例えば1つを100Hz、もう1つを1Hzといった使い方ができます。「SDZ-ⅡB」を2台買えばいい、っていう考えもありますが。。。。

私は外で施術する機会はありませんので、いつも据え置きのパルスを使用し、ピコリナはだいぶ前から持っているものの実は臨床で使用したことは一度もありません。ですので、使用感などを比べることは避けますが、 「SDZ-ⅡB」でも機能的にはありな気がしました。

ピコリナとSDZ-ⅡBの比較。小さい方がピコリナ。コードは右がピコリナ。


海外製のパルスの使用上の注意点
中華製のパルスに限らず海外製のパルスの使用上の注意点は、低周波治療器が医薬品医療機器等法(旧 薬事法)で指定管理医療機器(クラスⅡ)に指定されていることです。鍼灸院で臨床でパルスを施術する場合、その器具は必ず国(厚生労働省)の承認または認証を受けている必要があります。日本の法律(医薬品医療機器等法=薬機法)では、承認・認証を受けていない「管理医療機器」を鍼灸院などの施術所で業務(施術)に用いると、薬機法違反(第55条など)にあたり違法となる可能性が高いです。たとえ外国で同様の認証を受けていても日本で認証を受けていないと使用することができません。つまり中華製のパルスを施術で使用すると違法になる可能性が高いです。ただし、個人で使う場合や研究目的など限られた範囲で使用する場合は問題ありません。
ほとんどの鍼灸院は医療事故に備えて任意保険に加入していますが、万一、該当する機器を使用して問題が発生した場合、保険適用外となる可能性があります。

パルスマ8の医療機器の分類=指定管理医療機器(クラスⅡ)、医療機器認証番号=228ADBZX00047000

売るのもだめ?
管理医療機器を販売するには「医療機器販売業(管理医療機器販売業)」の許可 を持っていることが必須です。つまり、国の承認を受けている器機(ピコリナ、ラスパーエース、パルスマ等)を許可を得ていない業者・個人が販売すると薬機法違反(旧薬事法違反) となり、行政処分(業務停止命令、販売停止命令など)、刑事罰(罰金・懲役)の対象となります。これは個人で購入した物を中古として販売(メルカリ・ヤフオクなど)することも違反です。販売どころか寄付もダメらしいです(許可を得ている業者を通せばOK)。できることは業者へ売るか、破棄すること。
逆に国内で認証を受けていない機器(中華製パルスなど)を国内で販売(フリマなどを含む)した場合も同様に薬機法違反(旧薬事法違反) となり、行政処分(業務停止命令、販売停止命令など)、刑事罰(罰金・懲役)の対象となります。たぶん犯罪として認識していないと思いますが、先の 「SDZ-ⅡB」など現状ではメルカリで普通に出品されています。中にはひたすら転売を繰り返している人もいます。5000円で仕入て10000円で売って、おいしいと思っているのかも知れませんが、摘発されれば「3年以下の懲役 または 300万円以下の罰金(法人は1億円以下の罰金)」です。
・個人が国の認証のある機器を売る・譲渡→違法(管理医療機器販売業者へは可)
・認証がない機器を鍼灸院で使う → 違法
・認証がない機器を売る → 違法
・認証がない機器を個人輸入して自分で使う → OK(自己責任)

色々とありますね。
中華製パルスは自分用に色々研究に使いたいと思います。

上が中国製、下が日本製