「視覚障害者=目が見えない人」
ではありません。実は、日本の視覚障害者で全盲の人の割合は1割程度とされています。ほとんどが視力障害や視野障害をかかえつつ視覚はわずかでも残っています。
同様に、
「白杖を持っている人=目が見えない人」
ではありません。道路交通法では全視覚障害者と聴覚障害者は白杖を持つことが義務付けられています。視覚障害者が白杖を持たないで交通事故にあった場合かなり不利な状況になります。逆の場合は運転者にかなり不利な状況になります。
全盲の方は文字通り、白杖が「目」となり杖を突いて使用します。弱視(全盲以外の視覚障害者のこと)の人は白杖を持つことで視覚に障害をあることを周りに知らせる役目があります(このような目的の白杖を「シンボルケーン」と言います)。
本来、持つことを義務付けられている白杖ですが、弱視の方で実際に常時使用する人はそう多くありません(実際、私自身も白杖を持っていますが、暗くて人混みが多い時しか使いません)。持たない理由は持たなくても生活に困る場面がそう多くないことと、持ち始める覚悟がなかなかつかないこと、などがあるかと思います。そんな中、「白杖を持っている人=目が見えない人」という誤解から生じるストレスがかなりあります。SNSなどでは「白杖を持ってるのにスマホ使ってた」とか「白杖持ってるのに電車の空席を見つけてさっさと座った」とか、ひどいと「目が見えてるのに白杖持って何かの詐欺か」とか、イヤな思いをすることが存外に多いのです。ちなみに、スマホは全盲の方もフル活用しています(むしろ晴眼者より無くてはならないモノかも知れません)。音声だけで使える機能は意外と多いのです(画面は真っ黒にしてるので最初見たときは少々驚きます)。
個人的な話をさせて頂くと、私は一見普通に生活しているので視覚障害者であることを認識されることはほとんどありません。しかし、そのことで誤解を招くことが多々あります。良くあるのが、道ですれ違っても知らん顔して通り過ぎた、とか会釈したのに無視された、等です。原因は人の識別ができていないので知り合いであることに気が付いていない、もしくは悲しいことに人の存在そのものに気が付いていないのです。
たぶんお店以外の場所でご利用者様にお会いしても気がつかずご無礼をしてしまうことがあるかも知れません。そのことで不快な思いをさせてしまうかも知れません。でも、それは決して悪意があってのことではございません。その点をご理解頂けましたら幸いです。そしてそれにめげずに気軽にお声を掛けて頂けましたら嬉しいです。
私は羞明(まぶしくて見えづらいこと)があり、昼間の屋外ではほとんどサングラス様のもの(正式名称は遮光眼鏡と言い、まぶしさを軽減し、網膜に有害な紫外線とブルーライトを遮断してくれます)をかけています。決してカッコをつけているわけではありません(そんなにカッコいいものではありませんが。。。)
少しだけでも視覚障害者への理解が広がれば幸いです。
何かご質問がございましたら、自分がわかる範囲であればお答え致しますのでお気軽にお尋ねください。
ゆるり庵 院長
※こんな記事も書いてます。「視覚障害者に世界はどんな風に見えているか」
